ウェブデザイン技能検定は就職・転職に有利?|採用側から見た資格の扱い


ウェブデザイン技能検定を取っておけば、未経験でも転職で有利になるのかな…

作品づくりと資格の勉強、どっちを先にやればいいんだろう…
AKI採用面接をしていて、資格で採否が決まったことはほとんどありませんでした。ただ、資格欄をまったく見ていなかったわけでもないんです。
未経験からWebデザイナーを目指していると、「何か資格があったほうが有利なのでは」と考える時期があると思います。調べていくと、Webデザインには「ウェブデザイン技能検定」という国家検定があると分かる。国家検定と聞くと、取っておけば転職で評価されそうな気がしますよね。
私はWebデザイナーとして10年以上働き、採用に携わってきた5年のあいだに、Webデザイナー志望者の面接も担当しています。私自身も、何の資格もない未経験からWebデザイナーになりました。この記事で答えるのは、「ウェブデザイン技能検定は、未経験の就職・転職で有利になるのか」という1つの問いです。
先に答えを書いておくと、技能検定があるかどうかで採否が決まることは、私が見てきた範囲ではほとんどありませんでした。評価の中心は、ポートフォリオと、作品について本人が話す内容です。ただ、資格欄は「何を目指して、どこまでやり切ったか」を見る材料にはなっていました。
※ここで書いているのは、私が事業会社で採用に関わっていた範囲の話です。検定の内容や受検の手続きは、試験を実施している団体の案内を確かめてください。
※料金・制度などは、特に断りがない限り2026年10月時点の公式サイトなどの情報です。
ウェブデザイン技能検定とは
ウェブデザイン技能検定は、国の技能検定制度の職種の一つです。技能検定は、働くうえで必要な技能の習得レベルを評価する国家検定で、機械加工やファイナンシャル・プランニングなど、全部で133の職種があります(※令和8年3月3日時点)。合格すると合格証書が交付され、「技能士」と名乗れるようになります。
多くの職種は都道府県が実施していますが、ウェブデザインは国が指定した試験機関が実施する職種で、実施しているのは特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会です。等級や試験の範囲、受検の手続きは、この団体の案内で確かめてください。
※出典:厚生労働省「技能検定制度について」「技能検定職種一覧」「指定試験機関一覧」
採用で技能検定が採否を決めることは、ほとんどなかった
採用面接をしていた中で、資格のあるなしで採否が決まったケースは、ほぼありませんでした。Webデザイナーは、資格がなければ就けない仕事ではありません。応募の段階で私が時間をかけていたのは、ポートフォリオと転職理由のほうです。
理由はシンプルで、資格は「知っている」ことの証明にはなっても、入社してから何を作ってくれるかは作品のほうがずっとよく分かるからです。作品を見て、その作品をどう考えて作ったかを聞く。採用する側が知りたいことは、たいていそこで分かります。
📌 関連記事:未経験Webデザイナーが面接で採用される方法|採用担当5年が落ちる理由と通過する人の違いを正直に話します — 採用担当がどこに時間を使っているか
それでも資格欄は「やり切った跡」として見ていた
では、資格はまったく意味がないのかというと、そうでもありません。とくに事業会社の採用で、私が未経験の人に知りたかったのは「この人は入社してから続けていけそうか」でした。それを判断するときに、志望動機だけでなく、経歴や取った資格、趣味まで幅広く見ていました。
資格欄から見ていたのは、資格の名前そのものより、何を目指して、どこまでやり切ったかです。デザインと関係のない資格でも、目標を決めて最後まで取り切った跡は、続ける力の材料になります。技能検定も、その意味では書いておいて損はありません。
AKI資格の名前で評価が上がる、というより、「この人は決めたことを最後までやる人なんだな」と伝わる。資格欄はそういう読まれ方をしていました。
HTMLとCSSを扱う民間の資格、Webクリエイター能力認定試験の見え方はこちらです。
Webクリエイター能力認定試験は転職に有利?|採用側から見た資格の評価
ほかの2つの資格と比べて、どれを選ぶかはこちらにまとめました。
Webデザイナーに資格は必要?|採用側から見た3つの資格の違いと選び方
技能検定を取るなら、こんな人
採否を決めるものではないと分かったうえで、それでも取る意味があるのは、次のような人だと思います。
- 学んだ範囲を体系的に確かめたい人:独学で学んでいて、抜けている知識がないかを試験の範囲で見直したい
- 目標の区切りがあると続けやすい人:試験日という締切があることで、学習のペースを保ちやすい
- 応募書類に「やり切った」ことを1つ書きたい人:ほかに書ける資格や経験が少なく、続けてきた跡を示したい
反対に、作品づくりを止めてまで、試験勉強を優先するのはおすすめしません。採用の場で中心になるのは作品です。ポートフォリオに入れられる作品がまだないなら、まずは1つ作ることを先にしてください。
マークシートで知識を測るWebデザイナー検定と、ほかの資格との違いはこちらです。
Webデザイナー検定は転職に有利?|採用側から見た評価と、ほかの資格との違い
履歴書や面接で、技能検定をどう伝えるか
取った場合は、資格欄に書くだけで終わらせないほうが伝わります。面接で資格について聞かれたら、次の3つを話せるようにしておくと、資格が「続ける力」の材料として生きてきます。
- なぜ受けようと思ったか:「独学の知識に抜けがないか確かめたかった」など、目的を一言で
- 勉強して何が分かったか:試験の範囲で初めて知ったこと、苦手だと気づいたところ
- 作品にどう活かしたか:学んだことを、ポートフォリオのどの作品のどこに使ったか
3つ目まで話せると、資格の話が作品の話につながります。採用する側としては、ここがいちばん知りたいところです。
📌 関連記事:ポートフォリオの作り方|未経験から採用担当に届く手順と作品例 — 資格より先に用意したい作品の作り方
資格の勉強より先に、まず作品を人に見てもらいながら作りたい。応募書類や面接の準備まで、まとめて相談したい。そう考えたときは、スクールの無料相談で自分の進め方を確かめてみるのも一つの方法です。
作品づくりを人に見てもらいながら進めたい人、応募書類や面接の準備まで相談したい人には、Winスクールという選択肢があります。受講生・卒業生向けの就職・転職サポートとして、提携する転職サービスのキャリアアドバイザーによる履歴書・職務経歴書の添削や、模擬面接のアドバイスが用意されています。無料カウンセリングは来校かオンラインで、所要時間は約1時間です。
※出典:Winスクール公式サイト「就職・転職サポート」「無料カウンセリング・受講相談のご案内」

よくある質問
Q:ウェブデザイン技能検定を持っていると、未経験の転職で有利になりますか?
A:私が採用に関わっていた範囲では、資格のあるなしで採否が決まることはほとんどありませんでした。評価の中心はポートフォリオと、作品について本人が話す内容です。ただ、資格欄は「何を目指して、どこまでやり切ったか」を見る材料にはなっていました。
Q:技能検定の勉強と作品づくり、どちらを先にやるべきですか?
A:作品づくりを先にするのがおすすめです。採用の場で中心になるのは作品なので、ポートフォリオに入れられる作品がまだないなら、まずは1つ作ってください。技能検定は、学んだ範囲を体系的に確かめたいときや、学習の区切りがほしいときに役立ちます。
Q:ウェブデザイン技能検定はどこが実施していますか?
A:国の技能検定制度の職種の一つで、国が指定した試験機関である特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会が実施しています。等級や試験の範囲、受検の手続きは、この団体の案内で確かめてください。
まとめ:技能検定は採否を決めない。作品の次に「やり切った跡」として
AKI資格がなくても、Webデザイナーにはなれます。私もそうでした。そのうえで技能検定を取るなら、作品づくりを止めずに、学んだことを作品に活かすところまでつなげてください。
- ウェブデザイン技能検定は、国の技能検定制度の職種の一つ。合格すると「技能士」と名乗れる
- 私が見てきた採用では、資格のあるなしで採否が決まることはほとんどなかった
- 評価の中心はポートフォリオと、作品について本人が話す内容
- 資格欄は「何を目指して、どこまでやり切ったか」を見る、続ける力の材料にはなっていた
- 取るなら作品づくりを止めずに。面接では、受けた理由・分かったこと・作品への活かし方を話す
資格を取るかどうかで、今日の一歩が止まってしまうのはもったいないと感じます。小さく動けば十分です。まずは、今いちばん自信のある作品を1つ選んで、「なぜこの配色にしたか」「なぜこの配置にしたか」を3行で書き出してみてください。それが書けたら、技能検定の勉強を始めても遅くはありません。
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